これを抑えれば大丈夫!メダカの屋外飼育の“あるある”な失敗と解決法10選

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メダカは初心者さんでも屋外で簡単に飼育することのできる魚ですが、室内では問題がなかったのに、屋外飼育を始めたらすぐに死んでしまった、弱ってしまったという飼い主さんは多いです。
屋外と屋内ではやはり注意すべき点が異なり、後で飼育環境を見直すと意外なところを見落としてしまっていたということもあります。
この記事ではメダカを屋外で飼育する際に起こしてしまいがちな失敗とその対策について解説していきます。

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季節を問わず屋外飼育でありがちな失敗と対策

メダカの屋外飼育でありがちな失敗は、季節を問わず起こしてしまうものと、夏・冬と季節を限定して起こしてしまいがちなものがあります。
まずは季節を問わずに起こしてしまいがちな失敗とその対策についてみていきましょう。

エサのやりすぎ

メダカは胃がないため、目についたエサはあるだけ食べてしまうという特徴があるんです。
屋外飼育では人間が与える人工エサ以外にも、自然発生した植物性プランクトンや水面近くによって来る小さな虫もエサになります。しかしそれを知らず人工エサを大量に与えてしまい、消化不良を起こして死んでしまったということも珍しくありません。
屋外飼育では夏場などメダカが元気に活動しているときは1日2~3回ほど、3分程度で食べ残しが出ない量を与えますが、夏場は水温が30℃を超えるとメダカがバテて食欲が落ちていくので、メダカの様子を見ながらエサの量や与える回数を調整していく必要があります。
逆に水温が低いとメダカの消化能力が落ち冬眠状態になることもあるため、水温が10℃以下になったらエサを与えるのをやめましょう。

水合わせができていない

新しく購入したメダカを入れるときや容器を変更するとき、足し水などを行うときに水温や水質などを合わせないと、急激な水の変化についていけず死んでしまうことがあります。
屋内外問わず、水質が急変してしまうことでメダカは大きなダメージを受けてしまうため、水合わせはしっかりと行いましょう。
市販されている水質チェックキットなどを使って水質を調べ、水質の差異が少なくなるように調整し水温も合わせてから、メダカを新しい場所に入れる・足し水をすることで水質の急変でメダカが死ぬのを防ぐことができます。

メダカを多く入れすぎる

メダカは小さい魚なので、ついつい容器いっぱいに入れてしまいがちですが、飼育容器に対しメダカの数が多いことがメダカの死因になることがあるんです。
容器いっぱいにメダカを入れてしまうと、水中の酸素が足りなくなってしまって酸欠を起こしてしまうことがあります。また数が多いことで弱い個体はエサを取られてしまって食べることができず餓死してしまうこともあり、飼育数が多いことで排泄物の量が多いため水質悪化も早くなります。
また狭い容器で長期間飼育しているとストレスで弱って病気になり死んでしまうことがあるんです。
一般的にメダカ1匹を飼育するために必要な水の量は1リットルと言われています。飼育容器に底砂や水草などを入れた状態で水がどれくらい入るのか確認し、水の量に最適な数を飼育することで、過密環境を避けることでメダカが死んだり弱るのを防ぐことができます。

置く場所が悪く日光の量が適切ではない

元気なメダカに育てるためには、太陽の光に含まれている紫外線を十分に浴びて丈夫な骨を作る必要があります。しかし日当たりの悪い場所で、十分な日光を浴びることができないと、骨がしっかり成長できず弱ってしまったり、十分な大きさに成長できないこともあるんです。
そのため十分に日光の当たる場所に飼育容器を置きましょう。
しかし日光に当りすぎてもメダカの体色が薄れるなどといったことが起こるので、午前中に日光が当たり午後からゆっくりと日陰になるような場所を選ぶようにします。

外敵から隠れる場所がない

屋外飼育では屋内と異なり、野良猫や野生動物、昆虫など天敵となる生き物から狙われています。天敵ともいえるこれらの生き物から逃げるためには、上から飼育容器をのぞいたときにメダカが隠れる場所を確保してあげる必要があります。
水草で水中に隠れ場場所を作るのもよいですし、屋外飼育の場合は綺麗なビオトープをイメージしてホテイアオイなどの浮草を水面に浮かべるのもおすすめ。見た目も綺麗で飼育容器のイメージも変わりますよ。

水草や流木、石などの入れすぎ

容器内に十分な遊泳スペースがないと、メダカは強いストレスを感じてしまいますし、流木や石などのレイアウト用品を入れすぎると、何かの拍子にメダカが石などで体を傷つけてしまいそこから病気に感染することもあります。
また水草は昼間は酸素を作りますが、夜間はメダカと同じように呼吸をするため酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すため、酸欠になってしまうことも。

水草は2~3本程度、流木や石は容器のサイズに見合ったものを入れてみて、メダカがゆったりと泳ぐことのできるスペースを確保できるかよく考えて設置しましょう。

相性の悪い生き物を混泳させている

おとなしいからとメダカと金魚や川魚などを一緒に屋外飼育の容器に入れてしまうと、メダカがいじめられたり、食べられてしまいます。
金魚のような雑食性の魚や、肉食性の川魚、またメダカよりも大きな魚はメダカをエサだと思って食べてしまうんです。
そのためメダカの屋外飼育で他の生き物と混泳を考えているのであれば、アカヒレや貝類などメダカと相性の良い生き物を選んであげましょう。

水位が低い

屋外飼育の容器に入れている水の水位が低いと、1日の水温の変動が大きくなったり、水質悪化が早くなってメダカに悪影響を与えることがあります。
特に夏場は外気温が高く水が蒸発しやすいため、水位が低くなるのが早いうえに水温が高いので水の汚れるスピードも早くなります。また冬は水位が低いと水底まで凍ってしまいメダカが死んでしまった、なんてことにもなりかねません。
屋外飼育の場合は最低でも15~20㎝は水位を確保し、蒸発して水位が下がったらすぐに足し水をして水位を一定に保つようにしましょう。

夏の屋外飼育でありがちな失敗と対策

メダカの屋外飼育では夏ならではの注意点もあります。夏は外気温が高いため、日陰でも水温が高くなりメダカが活発に動き回るので、水が汚れるのも早いですが、一番怖いのは、急激な水温上昇なんです。

直射日光が当たり水温が急上昇する

夏は外気温の影響を受け、メダカの屋外飼育をしている容器内の水も自然と水温が高くなります。さらに直射日光があたることで、日光の熱によって水温が上がっていくんです。
メダカは太陽が必要な魚ですが、夏場に直射日光を1日中当てていると、水温が高くなりすぎてメダカに大ダメージを与えてしまいます。
夏は午前中に日光が当たり、午後からゆっくりと日陰になって水温も穏やかに下がる場所が理想的です。このような場所が見つからない場合には、すのこなどで日陰を作ってあげることで、急な水温上昇を防ぐことができます。
水温は目で見てわかるものではないので、いつでも確認できるよう容器には水温計を設置しておきましょう。
おすすめは、水面に浮かべておくだけの「テトラメダカの浮かべるデジタル水温計」。
こちらの商品は棒状の先端部分にセンサーがついており、上見タイプなので水面に浮かべておくだけでいつでも水温をチェックすることができます。お知らせマークが表示されるので、メダカにとって快適な水温かを一目で知ることができ、メモリー機能で最低・最高温度も確認可能な使い勝手のよい水温計です。

冬の屋外飼育でありがちな失敗と対策

冬は一年で一番寒い季節で、水温が0℃を下回ることもあります。メダカは九州など温かい地域では屋外で冬を越すことが可能な魚で、10℃以下になると越冬のため冬眠状態に入ります。
このとき、動きが鈍っているだけでなく周辺の変化に気づきにくく、ちょっとした物音や影にいつも以上に驚いてしまうことも多いです。猫や野鳥などの外敵や飼い主の影、周辺の物音で驚いてしまい、逃げようとしたときに周辺の流木や石・飼育容器などにぶつかってケガをしたり、ストレスを溜めて弱ることもあります。
そのため外敵対策はもちろんですが、様子を見る・エサを与えるときは、なるべくメダカを驚かせないよう静かに、影もなるべく水面に落とさないよう気を付けましょう。
そして冬の屋外飼育で一番気をつけたいのは、「飼育水を底まで凍らせない」ことです。

飼育水が凍ってしまった

野生のメダカは冬場冷え込みが強くなり水温が10℃以下になると冬眠に入りますが、水面だけ凍っていても、氷の下が凍っていなければ死にませんが、水面下もすべて凍ってしまうと、メダカの体も凍って凍死してしまいます。
これは一般家庭で飼育しているメダカも同じで、飼育容器の表面が凍っていても水中が凍っていなければメダカは冬眠して冬をすごします。
飼育水を底まで凍らせない対策として、飼育容器を温かい場所に移動する、水面に発泡スチロールなどを浮かべ、風などで浮いているものが動いて水面を動かし水流を作ることで凍るのを防ぐという方法があります。
また、冬だけ玄関など屋内飼育にすることでメダカの凍死を防ぐことができますよ。

まとめ

メダカの屋外飼育は簡単に始めることができますが、屋内とは異なり外気温の影響を受けやすいため季節によって水温の上下が激しい、外敵に狙われやすいといったデメリットもあります。
屋外のビオトープは、それ自体がオブジェにもなり、自然環境に近い状態でメダカを育てることができるので、メダカの魅力を身近に感じやすいです。
今回ご紹介した屋外飼育の失敗と対策をしっかりと読み込んで、メダカの屋外飼育にチャレンジしてくださいね。