「バクテリア」が重要だと解説されています。水中に生息しているバクテリアは、メダカだけでなく水生生物の飼育ではなくてはならない存在なんです。
メダカ飼育を成功させるために重要なバクテリアがなぜ重要なのか、その働きや水槽内に定着させるコツなどについてこれから解説していきます。
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バクテリアの働きとは?
地球上にはさまざまなバクテリア(微生物)が存在していますが、メダカ飼育で重要になるのは「ろ過バクテリア」です。
メダカの飼育を始めると、メダカは水中でフンなどの排泄物を出しますし、エサの食べ残しや枯れた水草などのゴミが発生しますよね。この排泄物やゴミを放置していくと、アンモニアなどの有害な成分が発生し、水中に含まれる栄養素が増えすぎて水の汚れるスピードが早まります。
ろ過バクテリアは、このような水の汚れの原因となる成分を分解し、水を綺麗に保つ働きを持っているんです。そのためメダカの飼育水を綺麗な状態に保つためには、ろ過バクテリアを定着させて、増やす必要があります。
バクテリアを早く安定させるコツ
立ち上げ時のメダカ水槽の水はにはバクテリアが存在しません。水槽をセッティングして1~2週間ほど水を回し、パイロットフィッシュを入れて運用することで、ろ過バクテリアが自然発生し増えていきます。
しかし発生したろ過バクテリアは水槽内の環境によって増減しやすいため、安定して定着できる環境を作らなければならないんです。
ここからはろ過バクテリアを安定した状態で定着させる方法を5つご紹介していきますね。
底砂を入れてバクテリアを定着させる
水中で発生したバクテリアは、水槽内に定着できる場所があることで増えやすくなります。底砂として使われる砂利やソイルは、バクテリアを定着させるために適した素材なんです。
軽石など目に見える凹凸のあるものはもちろん、ソイルや砂利には目に見えない小さな凹凸があり、その中にバクテリアが定着し、増えていきます。
市販されているメダカ用ソイルにはさまざまな商品がありますが、「テトラ メダカの天然ソイル」は、バクテリアが繁殖しやすく綺麗な水の状態を長続きさせやすいのでおすすめです。
こちらの商品は天然黒ぼく土が汚れを吸着・バクテリアの動きが活性化するフミン酸ペレットが含まれています。そのため水槽内で発生したバクテリアが定着・繁殖しやすい環境を作ることができるんです。
またメダカが繁殖するために必要なミネラルやヨウ素などの栄養素も多く含んでいるのでメダカにとっても有益なソイルです。
水槽内に流木や石を入れる
底砂やろ材ほどではありませんが、水槽レイアウトで使用する流木や石も表面の凹凸内にバクテリアが生息しやすいです。屋外飼育飼育やボトル飼育ではフィルターを設置できないので、小さな流木や石を入れて定着・繁殖の手助けをしてあげましょう。
ろ過器(フィルター)のろ材内に定着させる
バクテリアは水槽内だけでなくろ過器内にも定着させることで、分解サイクルを早めて水質を安定しやすくなります。具体的にはろ過器ではなくろ過器内に設置するろ材に、バクテリアが定着し増えていくんです。
バクテリアは水槽を設置しろ過器を運用し始めることで、水槽内と同じように自然に発生しろ材に定着し増えていきます。
ろ材に定着したバクテリアは、ろ材を交換・清掃することで数が激減してしまうため、水槽掃除とろ過器の掃除・ろ材交換はタイミングをずらして行いましょう。
適正に水温を管理しエアーを入れてバクテリアの活動を活発にする
水中で発生するろ過バクテリアは酸素を必要とする「好気性細菌」というものに分類されるものがほとんど。バクテリアを発生・定着させ数を増やすためには水温や水中の酸素量も重要なポイントで、温度が低すぎる・酸素が足りないと活動が停止したり、死んでしまいます。
そのため水温はバクテリアの活動が活発になる26℃前後に保ち、酸素不足の心配があるのならエアーを入れてましょう。
水温は目で見てわからないため水槽用の水温計「テトラ デジタル水温計」を使って、水温を確認しましょう。
こちらの商品はデジタル表示で文字部分が大きく見やすいだけでなく、マジックテープが付属しているので、どこにでも設置可能。小型のセンサーを水槽内に設置するので、測定も正しく簡単に行うことができます。
酸素補給は「テトラ エアーストーン」のような、気泡が細かいエアーストーンを設置するのがおすすめです。
こちらの商品を使用する際は別でコンプレッサーとチューブが必要です。水中に酸素が溶けやすいよう、泡はとても小さくメダカの負担も小さくてすみます。
酸素が水に溶けやすくろ過バクテリアの活動を促し、繁殖しやすい環境を作ってくれますよ。
適度な水換えや水槽内の掃除を行なう
水槽内に発生したろ過バクテリアは、水中の有害な物質やエサの食べ残しなどを分解して水を綺麗にしてくれます。しかしバクテリアが処理する量よりも汚れ成分やゴミが多い場合は、処理能力が追い付かず少しずつ水が汚くなっていくんです。
そのため定期的な水替えや水槽内の掃除をすることで、バクテリアが無理なく有機物や有害物質を処理できる環境を作り、綺麗な水を維持することでバクテリアの定着や繁殖を促していきやすい環境を作ることができます。
屋外飼育の場合は、ゴミ掃除と蒸発した分の水を足し水しましょう。
水質調整剤を利用してバクテリアの住みやすい環境を作る
水槽を立ち上げた直後や、大量に水換えを行ってバクテリアの量が激減してしまったときなどは、バクテリア添加剤を使いましょう。
バクテリア添加剤はバクテリアの活動を促す成分を含み、定着や繁殖をサポートする薬剤です。飼育水の成分や繁殖しているバクテリアのバランスが崩れるのを防ぎやすくなります。
おすすめの商品は「テトラ バクテリア」。
こちらの商品は高濃度なバクテリアを含んでいるので、水槽内でしっかりとバクテリアを定着・繁殖させることができます。
この商品に含まれている「バチルス菌」は、水槽内に入れることで休眠状態から目覚め、メダカの排泄物や枯れた水草などを分解するバクテリア。水槽内に入れることで水の浄化サイクルを早めてクリアな水を作ってくれます。
しっかりとバクテリアを繁殖させることができるので、綺麗な水を長期間維持しやすくなり、水換えのサイクルを長くすることができますよ。
メダカならではの、水つくりの注意ポイント
飼育を開始してすぐにメダカが弱ったり死んでしまう場合は、水槽内の水がまだ飼育に適した状態ではないことが多いです。しっかりとメダカを育てるためには毒となる成分を分解できるろ過バクテリアを発生させ、定着・繁殖できる環境を作ることが重要なポイント。
バクテリアは、水槽掃除や水換え・フィルター交換などで減ってしまうため、水槽掃除や水換え、フィルター掃除はタイミングをずらして行うことでバクテリアが極端に減ってしまうのを防ぎやすくなります。
特に水換えは、バクテリアの数が減るだけでなく、一度に大量の水換えを行うと急な水質変化にメダカの体がついていけなくなり、体調を崩す原因にもなるので小まめに容器の1/3ほどの量を交換するようにしましょう。
まとめ
メダカ飼育で重要となる飼育水を作るためには、ろ過バクテリアの存在や数が重要なポイントになります。メダカの排泄物や枯れた水草、エサの食べ残しや有害な成分を分解してくれるろ過バクテリアは、綺麗な水を維持するために必要不可欠な存在です。
バクテリアは底砂やろ過器のフィルター内などに定着し繁殖しやすいですが、水槽立ち上げ時にはまだ存在していません。メダカ飼育をする前に立ち上げた水槽内にバクテリアを定着させるためには、パイロットフィッシュを入れしっかりと水の浄化サイクルを作ってからメダカ飼育を行いましょう。
なかなかバクテリアが定着・繁殖しない場合には水が汚れすぎていないか、水温や水換えの頻度は適切かなど水槽内の環境を見直し、必要に応じてバクテリア添加剤なども使用していくことをおすすめします。