金魚飼育をはじめようと思い立ったとき、ネットで飼育方法を調べてみると様々なサイトで金魚の飼い方を説明していますよね。でもアドバイス的なものはあるものの、実際に失敗した事例などの記載が少なく、飼育している金魚や水槽の状態を見ても成功しているかわからないという疑問を持つ方もいます。
このページでは、金魚飼育の失敗事例と解決策についてお話していきます。
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金魚の飼育水槽が小さい
金魚飼育を始めるとき、水槽の設置スペースが狭い、金魚が小さいなどの理由から30cmくらいの小さい水槽を選ぶ人は多いです。
もちろん小さい水槽でも金魚の飼育は可能ですが、飼育数や金魚と水槽のサイズがあっていないと、水質悪化を早めてしう・金魚に大きなストレスを与えてしまうことになり、飼育に失敗してしまうこともあるんですよ。
金魚の数が多くなれば、餌の食べ残し・フンなども量が多くなりますが、水槽が小さすぎると水の量が少ないため水質悪化が早まります。
また狭い水槽で混泳させている場合は、過密状態になっているといじめが発生してしまうこともあるんです。
解決策:成長後のサイズなども考えて飼育数や水槽サイズを決める
金魚飼育の基本ともなる水槽選びのポイントは、30cmくらいの小さい水槽なら成長後のことを考えると4㎝前後のサイズで3匹程度が目安です。
金魚が成長し水槽が狭くなってきた場合は、混泳数を減らす・金魚のサイズにあった大きさの水槽で飼育しましょう。
初めての飼育や水槽増設のときなどは『テトラ ラクラクお手入れ 金魚セット』シリーズのような、水槽サイズが豊富で外部フィルターなどがセットされている商品がおすすめです。
1度に与えるエサの量が多すぎる
金魚は大食漢な上に雑食性の魚で、フードをよく欲しがるからと大量に与えてしまう方がいますが、その結果大量の食べ残しが発生する・お腹の調子を崩して転覆病などの病気になることがあります。
解決策:フードは1回につき5分以内で食べられる量を目安に!
春~秋、室内飼育で水温が一定に保たれている状態であれば、1日2~4回くらいに分け、5分以内に食べきれる量を与えます。晩秋~冬の水温が低い時期は、金魚の食欲が落ちているので1日1~2回程度与えましょう。
金魚のフードは栄養バランス配合がよく、消化吸収のよいものを選びましょう。フレークタイプの「テトラフィン」は食べ残しても水を汚しにくくおすすめです。
金魚水槽の水換えの際に水温合わせをしていない
水槽の水と新しい水との水温差が激しいのに水温調整を行っていない場合は、換水後に水温の変化が大きすぎて金魚にダメージを与えていることもあるんです。
水槽内の水温が低すぎて、金魚が弱ってしまう・冬眠状態に近くなり体力低下などを招いてしまった結果、金魚飼育を失敗してしまうケースもあります。
解決策:水換えに使う水は水温を合わせた水を使う
金魚水槽の水換えに使う水は、水槽の水温と新しい水の温度差が極力小さくなるようにすることで、金魚へのダメージを軽減することができます。
事前に『デジタル水温計 ホワイト WD-1』などの、アクアリウム専用水温計を使って水槽内と水換え用に用意した水の温度を計りましょう。
水槽の水の方の温度が高い場合は用意した水にぬるま湯を足す、低い場合は氷で冷やすなどして調整します。金魚飼育が初めてで温度調整がどうしてもうまくいかない場合は、用意した水をビニール袋等に入れて水槽に浮かべて飼育水の温度に近づけましょう。
金魚水槽の水換えの際に水質合わせをしていない
水温の変化と同じように、水槽内の水質が水換えの前後で大きく変わってしまうことで金魚が体調をくずしてしまうこともあります。一瞬にして大きく水質が変化してしまうと、最悪の場合金魚がpHショックというショック症状に陥ってしまい、死んでしまうこともあるんです。
解決策:新しい水の水質は飼育水の水質に近いものを使う
水質(pH値)は市販されているアクアリウム水槽専用の、水質測定商品を使って事前に確認しましょう。『テトラ テスト 6in1』なら、一瞬でpH値はもちろん、KH(炭酸塩硬度)やNO3(硝酸塩)など6つの項を目知ることができるので、水換えのタイミングを把握しやすいですよ。
水換え用に用意した水は、市販の水質調整剤を使って、水道水に含まれているカルキなど金魚に悪影響を与える成分を除去したものを使います。
『テトラ 金魚の水つくり』は水質調整だけでなく、金魚の表皮やエラを天然植物エキス「強力保護コロイド」で包んで保護してくれますし、金魚飼育で不足してしまいがちなビタミンB群やミネラルなどを補給できるのでおすすめですよ。
水換えの水量が適切でないため、水質改善ができない・水質悪化がはやい
金魚水槽にろ過フィルターを設置しているから、水換えをしなくても大丈夫と思っていませんか?
水換えはしているけれど、水が濁る・嫌な臭いがするようになる・水質の悪化が早い場合や、金魚が病気になりやすくて飼育に失敗してしまうという場合は、1回の換水量が少なすぎて適切な水質にできていない可能性があります。
解決策: 換水量の基本は容器の3分の1程度が目安!
金魚水槽の換水量の基本は、飼育容器の3分の1程度です。換水量が多いと、水槽内で繁殖したろ過バクテリアの数が減ってしまうだけでなく、水質が大きく変わり金魚にダメージを与えてしまいます。逆に換水量が少ないと、悪化した水質を綺麗な状態に戻すことができない・すぐにまた水質が悪化してしまうという悪循環を繰り返してしまうので、換水量には注意しましょう。 水換えの頻度を抑えたいのであれば、『テトラ 金魚の水リサイクル』がおすすめ。 週に1回水槽に入れるだけで、硝酸塩を分解してくれるバクテリアを増やし、コケの養分になるリン酸の発生を抑えることで水質を安定させるだけでなく、金魚に必要なビタミンやミネラルの補給をすることもできます。
水槽掃除のときに水を全部抜く・一度に全部掃除してしまう
水槽を設置して順調に金魚飼育ができていたのに、「一度に水槽やろ材・砂利の掃除をした」、「水槽の水を全部抜いて掃除した」ということが原因で、水槽の掃除をした直後から金魚が調子を崩す・水質維持がしにくくなる・水質悪化が早まってしまい金魚飼育に失敗してしまったというケースが多いです。
水槽掃除もやり方を間違えると、見た目は綺麗でも水質の急激な変化やバクテリアの消失などといった結果になってしまい、金魚にダメージを与えて飼育に失敗やすくなります。
解決策:水槽掃除は水を入れた状態で行い機材タイミングをずらして洗う!
金魚水槽の掃除は水槽の見た目を綺麗にすることだけが目的だと思っていませんか?
金魚を別容器に移動させたうえで、水槽の水を全部抜いて掃除してしまうと、水槽内の水が真新しくなってしまいますよね。そのため掃除後に金魚を戻すと、今まで飼育していた水と水質・水温が合わないため、体調を崩してしまう原因になることが多いです。
また水槽とろ過器などの機材を全て同じタイミングで掃除してしまうと、水槽内に定着したろ過バクテリアが掃除したことで大量にいなくなってしまい、ろ過バクテリアの量を元に戻すのに時間がかかり、その結果金魚の体調不良や水質悪化という状態を作りだしてしまいます。
水槽の掃除を行うときは、ろ過器や水槽は日をずらして行う、水槽の水は入れたまま洗うのがポイントです。
底砂の表面のゴミだけを取り除き、底砂内の掃除をしていない
底砂の表面のフンやフードの食べ残しは取り除いている方は多いですが、底砂の中もしっかりと掃除していますか?
金魚飼育初心者さんだと、「底砂の表面の目につくゴミはたまに取り除いているけれど、底砂の中を一度も掃除していない」、という方は多いのではないでしょうか。
底砂の中は水流がないため細かいフードの食べ残しやフンなどのごみが蓄積されていきます。その結果底砂の隙間がなくなっていき、ろ過バクテリアに必要な酸素が供給されなくなってしまうんです。その結果、水質浄化能力が落ちて水質が悪くなり、金魚が体調を崩して弱る・病気になってしまうこともあるんです。
またゴミが隙間に詰まることで水流がなくなった底砂内には、病原菌が繁殖してしまうこともあるので、底砂も定期的に掃除しなければなりません。
解決策:底砂の表面や内部にあるごみは取り除く!
汚れが目立つときはもちろんですが、水換えのタイミングと合わせ底砂の掃除を行うと、底砂内のごみを水槽の水と一緒に取り出せるので手間が省けます。
水槽からバケツに水槽内の水と底砂を移し、バケツ内で汚れを落とす程度で大丈夫です。このとき水道水を使うと、水温差やカルキでろ過バクテリアが死んでしまうので飼育水で洗うのがポイント。
水槽や機材を洗剤で洗ってしまう
金魚飼育初チャレンジという方の中には、普段使っている食器洗いや衣料品を洗濯する感覚で、水槽掃除に洗剤を使ってしまったことで、金魚を死なせてしまうことがあります。
解決策:水槽掃除で洗剤は使わない!
水槽内のコケがひどく、手でなかなか落とせないので洗剤を使った・病気が発生したから洗剤を使った、という話をごくまれに聞くことがあります。しかし金魚飼育初心者さんが水槽の掃除で洗剤を使用するのは、飼育失敗へとつながりやすいです。
人間の肉眼では綺麗に見えていても、すすぎがたりずに洗剤の成分が水槽や機材に残っていることがあり、この状態で水槽に水を入れて金魚飼育を行うと、洗剤成分が水中に広がり金魚に大ダメージを与えてしまいますので、洗剤で水槽を洗うのはやめましょう。
混泳水槽でいじめがおきる
飼育期間が長くなってくると、水槽内で特定の金魚だけ追いかけられる、混泳している他の金魚から突っつかれるといったいじめが起きることも。
また新しく購入した金魚を混泳水槽に入れたことで、今まで仲が良かったのにいじめや喧嘩が発生してしまうことがあります。
解決策:隠れ場所を作る・別水槽で飼育する
同じ品種での混泳でも体格差がありすぎる場合や、気の強い金魚がいると、混泳相手をいじめることがあります。
このとき水槽内にレイアウト商品や水草などを入れていない場合は、水草や岩などのレイアウト商品を配置することで、いじめられている金魚が身を隠す・逃げる場所を作ってあげることができます。
金魚同士、また金魚と混泳している他の魚との小競り合いやフードの奪い合いなどが頻発する場合は、力関係の弱い方がストレスや栄養不足で弱って死んでしまうこともあるので、思いきって別水槽で飼育したほうが、長生きさせやすいですよ。
スペース的な都合で水槽を増やせない場合は、市販されているプラスチックの仕切り板や産卵ケースなどを使用して、いじめを回避するという方法もあります。
まとめ
金魚飼育に失敗しないためには、やはり基本的な飼育方法をしっかりと理解して、失敗事例なども参考に飼育している金魚に適した環境を作ってあげることが大切です。
フードの与え方や水換え・水槽掃除は金魚飼育でも重要なポイントですので、毎日金魚や水槽内の様子を観察しつつ、状況に応じてフードの量や水換えなどのペースを調節し金魚の長期飼育をめざしましょう。