ふらりと立ち寄ったアクアショップや、知人宅などで飼育されているグッピーを見て、その色鮮やかさや愛らしさから、自分でも飼育してみようと思う人は多いです。
しかし、グッピーについての基本知識がないと、お気に入りの色彩のグッピーを購入しても、適切な飼育ができずにすぐに死なせてしまうことも少なくありません。
グッピー飼育を成功させるためには、まずグッピーの産地や特徴、種類などといったことから、飼育に必要な道具などを事前に調べておきましょう。
この記事では、グッピーについてもっと知りたいという方に向けて、グッピーとはどんな熱帯魚なのかや、飼いやすさ・飼育に必要なものについてお話していきます。
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グッピーの原産地と特徴
グッピーの原産地は南米北部、ベネズエラ、コロンビア、ブラジル、ギアナ、小アンティル諸島の河川で、これらの産地で採取されたものが原種です。
現在外国産としてショップで販売されているものは、原産地で採取されたものよりも東南アジアやドイツなどで養殖されたものが主流になっています。
外国産・国内産どちらもオスの体はスマートで、大きく派手な尾びれを持ち、基本的な形は三角形をしていますが、品種によっては縁がギザギザになっているものや、丸い形のものなどさまざま。しりビレは棒状で、ゴノポジウムという交尾するための器官になっているんですよ。
メスの外見はメダカのように地味な色合いで、お腹が大きくふっくらしていますが、これはお腹で卵を育てるため。オスよりも体が大きくなるので、雌雄の見分けはつけやすいです。
グッピーの魅力
グッピーの魅力といえば、やはり鮮やかな体色と、その独特な繁殖方法にあるといえるでしょう。初めは鮮やかな体色に魅了されてグッピーの飼育を始めたのに、繁殖が楽しみになってくるという人も多いです。
体色の特徴
グッピーはメダカのように単色ではなく、赤や青、緑などさまざまな色を持ったものが存在しているんですよ。複数の色を併せ持ち、柄の出方も個性があるためお気に入りの1匹を見つける楽しさがあります。
店頭で自分のお気に入りを探すのもいいですが、異なる色や柄のある親をかけ合わせて、生まれてくる稚魚の外見の変化を楽しむといったこともできます。
人間と同じように赤ちゃんを出産する!?
グッピーはメダカのようにメスが卵を産むのではなく、メスのお腹の中で卵がふ化して、稚魚の状態で生まれる「卵胎生」というユニークな方法で出産するという特徴があるんですよ。
卵胎生の魚はグッピーのほかにも、ソードテールやプラティなどといった熱帯魚がいます。
詳しいグッピーの繁殖については、下記の「グッピーの繁殖ヒント5選」にて解説しております。
グッピーの種類
グッピーの品種は海外から輸入されている「外国産グッピー」と、日本国内でブリードされた「国産グッピー」にわけられ、そこかららにヒレの形状や、柄の出方などによって品種分けされています。
外国産は比較的価格が安く、明るくて派手な色合いのものが多い傾向にありますが、親と全く違う色合いの子が生まれる・色や形状にばらつきがでやすいです。
一方国産グッピーは、グッピーの専門店や愛好家などが繁殖させたもので、外国産に比べると価格は少し高め。しかし品種ごとに管理されていて、どんな外見の子供が生まれるか比較的わかりやすく、体が丈夫でグッピー飼育初心者さんでも飼育しやすいという特徴があります。
詳しいグッピーの品種情報は、下記の「グッピー図鑑ページ」で解説しています。
グッピーの寿命や飼いやすさ
グッピーの寿命は約1年~2年ですが、飼育環境がよいと3年ほど生きることもあります。
グッピー飼育初心者さんだと、「飼育が難しいのではないか?」と思うかもしれませんが、実際に飼ってみると飼育環境に順応しやすい魚で、水質悪化・低温に強い傾向があるので飼育しやすいです。
繁殖も熱帯魚の中では飼育初心者でも容易にできるので、繁殖も楽しみたいという方にピッタリな熱帯魚なんですよ。
混泳は大丈夫!?
まれに同種同士で体の大きさの違いなどから、喧嘩やいじめが発生することがありますが、温和な魚で水槽内にいる他の魚や、エビ・貝類を攻撃することはないので、混泳向きな魚です。
グッピーのオスは、大きな尾ひれのせいであまり早く動くことができません。そのため他の魚に尾ひれをかじられたり、動きの速い魚に餌をとられてしまうということが起こってしまいます。
そのため、アベニーパファーのように他の魚のヒレをかじる魚や、肉食系・気の強が強い・活発に動き回るような魚との混泳は避けましょう。ネオンテトラのような小型でおとなしいタイプの魚やコリドラス、クーリーローチのような水槽の底を泳ぐ温和な魚・エビ類との混泳がおすすめです。
準備リスト
今現在グッピーの飼育を検討されている方の中には、飼育を始めるとなったら、一体どんなものが必要なのかわからない・想像がつかないという人もいることでしょう。
水槽はもちろん、水温を一定に保つための水槽用ヒーターやクーラー、水温を計るための水温系、水質を保つためのろ過器とろ材、水槽の底に敷く底砂は最低でも必要な飼育用品です。
基本的にグッピー飼育に必要な飼育用品は、一般的な熱帯魚飼育用品に準じます。
グッピー飼育初心者さんには水槽セットがおすすめ!
グッピー飼育に必要な飼育用品は水槽やろ過器など単体で購入することもできますが、バラで購入すると水槽に合わなかった・グッピーには合わないものだったというミスが発生することも。
あらかじめグッピー飼育に必要な飼育用品がセットになった『テトラ オールグラスアクアリウム420 熱帯魚セット』のような、水槽セットだと、水槽立ち上げまでの手間もいろいろ省くことができておすすめですよ。
まとめ
オスの派手な体色と大きな尾ひれが魅力的なグッピー。熱帯魚の中でも環境に適応しやすく、繁殖も容易なので初心者でも飼育しやすいですよ。
グッピーの飼い方をしっかりとマスターして長期飼育が成功することができれば、自分で体色・柄の異なる親をかけ合わせ、生まれてきた稚魚の成長過程を楽むこともできます。今でも世界中に愛好家がいて、品評会も行われているほど人気のグッピーを、一度ご自宅で育ててみませんか?