元気がない!?持ち帰った金魚のトリートメント方法

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金魚すくいで持ち帰ったり、知人からもらった・ショップで購入したりした金魚を自宅で飼育しようと水槽に入れたら、なんだか弱々しくて元気がないなんて経験ありませんか?
また新しい金魚を水槽に入れてから数日で、水槽内に病気や寄生虫が発生してしまった、なんて話を聞くこともあります。
新しい金魚を水槽に入れる前に、トリートメントをすることで金魚の調子を戻し、病気や寄生虫の発生を防ぎやすくなるのです。
金魚のトリートメントの目的や、トリートメント方法などについてお話していきます。

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金魚のトリートメントとは?

金魚の飼い方の基本にもなるトリートメントですが、金魚飼育歴が長い人でもトリートメントの目的を知らなかったり、知っていても面倒に感じて行っていなかったりすることもあります。
しかしトリートメントをしなかった結果、新しくお迎えした金魚だけでなく同じ水槽内にいた金魚たちが病気になってしまった、水槽内に寄生虫が発生して全滅してしまったという話はよくある話なのです。
これから飼育する金魚や、すでに飼育している金魚をしっかりと育てたいと思っているのであれば、トリートメントの目的をしっかりと理解したうえで、正しい手順で行いましょう。

トリートメントの目的

金魚すくいやショップで販売されている金魚は、輸送中の揺れや狭い状態などに長時間さらされ、ストレスを感じて弱る・病気にかかる・ひれが裂けたり、鱗がはがれることもあります。
さらに金魚すくいでは過密状況にさらされたうえ、人間の持つポイ(金魚をすくう道具)で追いかけられ、疲労困憊状態に。
自宅に持ち帰るときも小さな袋に入れられ、自宅までの距離を連れ歩かれ揺られている状態で人間の車酔いや船酔いのように調子を崩して弱ってしまうことも珍しくありません。
金魚を持ち帰ったときのトリートメントは、このようにストレスで弱ってしまったり、傷がある・調子の悪い金魚の状態を整えたりするという目的があります。
また持ち帰った金魚がすでに病原菌に感染していた・寄生虫を持っていた場合、そのまま水槽に入れると混泳相手にも感染してしまう可能性が高いため、水槽に入れる前に病気の治療や寄生虫の除去を行い感染予防する目的もあるのです。

トリートメントの期間は?

持ち帰った金魚は水槽飼育前に、大き目のバケツか専用の水槽(1匹の場合5~10リットルくらいの水が入る大きさ)でトリートメントを行います。
トリートメントの期間は、金魚の様子を見ながら1~2週間くらいを目安に行いますが、病気にかかっている・寄生虫がなかなか離れないといった場合は完治するまでになるので、1ヶ月かかることもあります。

トリートメント時の水換えは?

トリートメント中でも金魚がフンをすれば水が汚れるので、フンは取り除き、水換えは2~3日おきに、半分くらいの量を換水します。
トリートメントで市販の病気治療薬を使用している際に、水換えについて指示がある場合は、説明書きに従いつつ水の汚れ具合を見て換水しましょう。

トリートメント時の餌やりは?

トリートメントを開始直後は金魚にはまだ餌を与えず、2~3日様子を見てから、テトラの金魚専用の餌「テトラフィン」などを少量与えます。毎日様子を見て少しずつ餌の量を増やして、最終的に1回5分以内で食べきれる量を与えるようにしましょう。
病気治療の場合は、症状の重さや金魚の調子をみて治療法に沿った形で餌を与えてください。

金魚のトリートメントの方法および手順

金魚のトリートメント方法は塩水を使った「塩浴」と、市販されている薬剤を使った「薬浴」の2つの方法があります。
どちらも水道水を使用する場合には、金魚に有害なカルキ(塩素)・重金属などを取り除くため「テトラ 金魚の水つくり」などの水質調整剤を使用して、有害成分を中和しておきましょう。
また金魚が酸欠になってしまわないよう、弱めにエアレーション(エアーポンプを使ったぶくぶく)を入れてあげます。

塩水を使ったトリートメント

金魚の塩浴は体力の消耗を抑え、体力を回復させる効果が期待できると言われています。
塩浴に使う塩水は、塩分0 .5%(水1リットルに対して塩5g)のものを用意しましょう。ごく普通の精製塩でも大丈夫ですが、できればミネラルが豊富な天然塩を使用することをお勧めします。
塩水の用意ができたら、いきなり金魚を袋の水ごとバケツに入れずに、金魚の入っている袋に塩水を3回くらいに分けて金魚の様子を見ながら入れていきます。塩水を入れるペースは水質・水温の急激な変化で金魚に大ダメージを与えないために、1~2時間くらいの間隔で行い、金魚が水に慣れたらバケツに移します。
塩浴で調子が戻って元気になった金魚を、いきなり淡水水槽に入れると急激な水質変化でショック症状を起こしたり、体調を崩したりすることがあります。
塩浴トリートメントを終了するときは、トリートメント容器の中の水3分の1程度の量を、あらかじめカルキ抜き・温度合わせをしておいた水と交換します。
1日かけ、1回水換えをしてから1~3時間間隔で3回ほど水換えを行い、金魚の様子をみて飼育水槽へ移します。

薬剤を使ったトリートメント

金魚が尾ぐされ病や白点病などにかかっている場合は、市販されている治療薬を使ったトリートメントを行います。
テトラ 金魚の水つくり」などの水質調整剤でカルキ抜きした水道水に市販薬を規定量入れ、塩浴と同じように少しずつ薬剤の入った水を入れていきます。
金魚の症状が重く長期間薬浴させる場合は、エアーだけでなくフィルターを使用して弱い水流を作ってあげるとよいですよ。
ただし、ろ材は薬剤を吸着してしまう活性炭やゼオライトといった吸着系のろ材の使用は避けましょう。
薬剤を使ったトリートメントを終了する際も、いきなり真水に戻すのではなく、少しずつ金魚の様子をみながら数回の水換えで真水に戻していきます。

金魚のトリートメントまとめ

自宅に連れ帰った金魚を少しでも長生きさせるため、また同じ水槽で飼育する水槽内での病気や寄生虫の発生を防ぐために行うトリートメント。
最初は塩浴によるトリートメントを行い、じっくりと金魚の動きや体の状態を観察して、病気や寄生虫が見つかったら薬剤を使ったトリートメントを行うとよいですよ。
病気や傷などの状態についてよくわからなければ、アクアショップの店員さんや、知人で金魚飼育している人に金魚の状態やトリートメント、飼い方などについて相談してみましょう。