錦鯉を水槽で飼ってみよう
錦鯉というと構えてしまう人もいるかもしれません。
しかし、実際に飼育してみると、意外とカジュアルに付き合える魚であることに気づかされるでしょう。今や錦鯉は世界中で人気が高まっている観賞魚。これを手軽に入手できるのは、日本に住む私達の特権とも言えます。美しくも愛らしい錦鯉を飼ってみませんか。
錦鯉はこんな魚です
伝統ある観賞魚
錦鯉が新潟県で生まれたのは今からおよそ200年前の、江戸後期とされています。その後、盛んに品種改良が行われ、大正時代に開かれた東京大正博覧会(1914年)で新潟の「変わり鯉」として出品されたことから、全国に知れ渡ることとなりました。当初は「色鯉」「花鯉」などと呼ばれていましたが、第二次世界大戦中に「錦鯉」と呼ばれるようになり、この名が定着しています。「国魚」という言葉は、国を代表する観賞魚、名産といった意味を込め、1968年の第一回全日本総合錦鯉品評会でつけられたものです。
平和主義者
観賞魚にはいろいろな気質の魚がいますが、錦鯉の性格は温厚です。他の魚と争うことはほとんどありません。気まぐれに群れながら泳ぐその様子から、飼育者がストレスを感じることはないでしょう。
世界中で人気者
日本の名産である錦鯉ですが、昭和30年代から海外への輸出が盛んになり、現在ではアメリカ、ヨーロッパ各国、アジア各国など世界中で愛好されています。また、日本で開かれる大きな品評会では海外の愛好家、取材班も目に付きます。
よく馴れる魚
たいへんよく人に馴れ、人が近づくと水面から顔を出して餌をねだったりします。美しい色彩もさることながら、「ペットフィッシュ」としてとても優れた資質を持つ魚なのです。