グッピーの繁殖ヒント5選

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アクアリウム初心者向きともいわれるほど飼育が容易なグッピーは、環境がよければ飼い主があれこれ世話を焼かなくても自然繁殖していることが多いです。繁殖が容易なので個人宅でいろんな種類のグッピーをかけ合わせて、自分だけのオリジナルな色・柄のグッピー誕生を目指す人もいるほどなんですよ。
しかしグッピーの飼育を始めてみたものの、1ヶ月経ってもなかなか繁殖行動がみられない・出産はしたものの稚魚の数が思ったほど少ないうえに稚魚飼育に失敗してしまう、と思い悩んでいる飼い主さんも多いです。
グッピーの繁殖を成功させるためには、まずはオス・メスの違いをしっかりと見分け、稚魚の出生状態を知り、繁殖に適した環境を用意してあげましょう。
稚魚飼育は慣れるまでは大変ですが、コツをつかめばしっかりと成魚まで育て上げることができるようになります。
この記事ではグッピーの繁殖を成功させるためのヒントを5つご紹介していきます。

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グッピーのオスとメスの見分け方

グッピーの繁殖を成功させるには、まずオスとメスをしっかりと見分ける必要があります。グッピーはオスとメスの見た目が大きく違っているので、グッピー飼育初心者さんでも見分けやすいです。
オスの体はスマートな体形で体色も鮮やか。人目を惹く大きな尾びれを持ち、尻ビレが棒状で、交尾するために必要なゴノポジウムという器官になっています。
一方メスは、オスよりも体が大きく地味な体色で、オスのように尾びれが大きくなりません。お腹で卵を育てるため、腹部は大きくふっくらとしています。
確実に子供をとるためには、繁殖可能な成魚かつ健康なオス・メスを購入しましょう。オス・メスそれぞれ1匹ずつだと相性が悪くペアが成立しないこともあるので、繁殖用水槽にはオス・メスを複数匹入れておきます。

卵胎生魚(らんたいせい)ってなに?

グッピーのペアができると交尾し、メスはお腹の中にたくさんの卵を抱えます。メダカのような卵を産む卵生の魚は、卵ができると水草などに植えつけたり、卵をばらまいたりしますがグッピーは「卵胎生」なので卵を産みません。
メスのお腹の中で卵からふ化して稚魚になり、ある程度の大きさになるとメスが稚魚を出産しますが、人間のようにへその緒はついていません。出産が近くなったメスのお腹はパンパンに膨れ、外から中にいる稚魚が透けて見えるので、お腹が黒っぽく見えるようになりますよ。

グッピー繁殖のコツ1:水温調節

飼育環境下にあるグッピーは、通年繁殖が可能です。飼育に適した水温は20~26℃と幅広いですが、繁殖時はグッピーの動きが活発になる25~26℃に保つようにしてあげましょう。
冬場水温が低くなるときには『テトラ 26℃ミニヒーター100W カバー付』のようなヒーターで水温を上げる、夏場水温が高くなりすぎるときは『テトラ 25℃クールファン CFT-30』のようなファンや『テトラ クールタワー CR-1 NEW』のような、水槽用のクーラーを使って水温を調節しましょう。

水温チェックはテトラの『デジタル水温計 ホワイト WD-1』のように、設置が簡単でデジタル表示の文字が大きく見やすいものがおすすめです。

グッピー繁殖のコツ2:繁殖を促進する水つくり

グッピーの繁殖時の水質は、通常の飼育と同じくpH6.5~8.0(中性~弱アルカリ性)で大丈夫です。
繁殖や稚魚の成長に重点を置いた水作りをしたいのなら、『テトラ バイタル』がおすすめ。
魚に必要な甲状腺ホルモンを作るために必要なヨウ素や、不足しがちなビタミン・ミネラルを含んでいるので、繁殖期の親魚の健康状態維持や稚魚の育成をサポートしてくれます。

グッピー繁殖のコツ3:人口水草で稚魚の隠れ家を

グッピーの稚魚は生まれてすぐ泳ぎだしますが、親と同じ水槽に入れたままだと、親が餌だと思って食べてしまうことがあるんです。稚魚の生存率を上げるためには、親の目から逃げる隠れ場所が必要になってきます。
ショップでマツモやアナカリス、ウィローモスなどの水草を購入して水槽に浮かべるだけで育つ品種だと手間がかかりません。しかし水草についてくる可能性のある病原菌やスネ―ルを気にするのであれば、『テトラ アートプラント』シリーズのような、水質に影響を与えない素材で作られた人工水草で隠れ場所を作ってあげましょう。

可能であれば、生まれてきた稚魚は親の半分くらいの大きさになるまで、別の水槽で飼育しましょう。親と別の水槽で飼育することで、稚魚の生存率を上げやすくなります。 水草の代わりに市販されているグッピー用の産卵箱を利用することで、親から食べられる危険を避けることができますよ。

グッピー繁殖のコツ4:稚魚がフィルターに吸い込まれないように!

グッピーの稚魚はとても小さく、ろ過器の給水口から吸いこまれてしまったり、フィルターから排出される水が作り出す水流に体力を奪われて、弱って死んでしまうことがあります。
吸い込み事故や水流で弱るのを防ぐために、給水口に『テトラ ストレーナーフィルター』のような、スポンジフィルターを付けましょう。

排水される水の勢いが強い場合は弱める必要がありますが、手動で水量などを調整できない場合は、『テトラ オート ワンタッチフィルター』シリーズのような、水流が弱めで、魚にストレスを与えにくいタイプのろ過器に変更するなどといった対処が必要になってきます。稚魚育成用の水槽にはあらかじめ水流が弱いタイプか、手動で水流調整できるろ過器を設置しましょう。

グッピー繁殖のコツ5:稚魚用フードを準備

生まれてきた稚魚には卵生の魚の稚魚のように、お腹に栄養が詰まった袋(ヨークサック)を持っていません。生まれてからすぐ餌を食べることができます。しかし体の大きさに比例して、口がかなり小さいため親と同じフードを食べることができません。
生まれた直後は、テトラの『ブラインシュリンプエッグス』をふ化させたものや、稚魚専用の『テトラミンベビー』といった、高栄養で、稚魚の口のサイズに合ったものを1日2~3回与えましょう。稚魚のうちは小まめにフードを与えることで、成長が早まります。

まとめ

グッピーの繁殖、初めてのときはわからないことが多く失敗してしまうこともあります。失敗したときは何がだめだったのかをよく考え、今回お話したグッピー繁殖のヒントも踏まえて次の繁殖にその経験を活かしていきましょう。
グッピーは繁殖力が強いので、放っておくと水槽が手狭になるくらい増えてしまいます。そのためあまり数を増やしたくないというときは、なるべく早めにオスとメスを別の水槽で飼育するか、仕切り板を使って、遊泳スペースを分けるなどするようにしましょう。