錦鯉を水槽で飼おう
錦鯉の飼育例
水槽:用意する水槽は60cm規格サイズ、幅60×奥行き30×高さ36(cm)以上はほしいところです。ここでは、それより少しゆとりのある「テトラ ラウンド グラスアクアリウム RG-60」、幅61×奥行き31×高さ40(cm)水槽をセットしました。 なお、鯉は飛び跳ねることがありますので、水槽のフタは必ずしてください。
水槽: |
※飼育密度は水10ℓあたり1匹を目安にしてください。
フィルター
フィルターはワンランク上の容量のものを選ぶか、複数設置することをおすすめします。60cm水槽の場合は「テトラ バリューエックスパワーフィルターVX75」くらいは必要です。
照明
錦鯉を観賞するのに照明は不可欠でしょう。長寿命、高効率な「テトラ LEDスライドライト」、「テトラ LEDライト」、「テトラ プレミアムLEDライト」シリーズからお選びください。
UV灯
除菌に役立つ「テトラ UV灯」を設置しました。これがなくても飼育できますが、可能なら設置しておきましょう。
ヒーター
錦鯉を室内で飼育する場合は保温器具は必要ありません。しかし、10℃以下になる場合はヒーターを設置して水温を一定に保つ方が安心です。「テトラ 18℃金魚用省エネヒーター」、「テトラ18 ℃メダカ用省エネヒーター」、「テトラICサーモヒーター100 W/150W/200W」を水量に合わせて選び、水温を18〜22℃くらいに保つとよいでしょう。
エアーポンプ
春から秋にかけて水温が高くなる時期や複数匹飼育する場合はエアレーションをした方が安心です。「テトラ エアーポンプ OXシリーズ」、「マリンランド エックス エアーシリーズ」で新鮮な空気を送りましょう。
水草
水草を植えても抜かれたり、食べられたりしてしまうでしょう。飼育例のように人工水草「テトラ カラープラント」、「テトラ フレキシブルプラント」、「テトラ リーフプラント」などでディスプレイするなら大丈夫です。
鯉用の餌をあげよう
餌の種類
水槽飼育で与える餌は品質の確かな人工飼料がよいでしょう。パンやごはんなども食べますが、錦鯉の健康に良い餌ではありません。鯉のことを研究して開発されたTetraの人工フードがおすすめです。栄養バランス、消化吸収に優れているだけではなく、色揚げ、輝き成分グアニンなど、体色をきれいにする商品もあります。水槽飼育にはコンパクトサイズで小粒の「テトラ 初鯉美人」がぴったり。そして成長にともない「テトラ 鯉美人」を使用してください。
テトラ 鯉美人シリーズには色揚げ成分(エビミール、カロチン)の他、輝き成分(グアニン)も配合されており、光沢のある品種に効果的です。
水槽飼育での餌の与え方
鯉は餌をよく食べ、どんどん大きくなります。終生水槽飼育の場合は成長をコントロールして大きくなりすぎないようにしましょう。生後2年くらいは餌を控えめにして、痩せない程度の量にします。こうして成長を抑制すれば、小さめの鯉にすることが可能になります。
錦鯉の個体選びの基本
個体選びの基本赤い模様の見極め
錦鯉の紅模様は特に重視されていて、個体選びの基本的なポイントとなっています。ビギナーもこの見方を知っておくと、きれいな個体を入手しやすくなり、錦鯉飼育もより面白くなっていくことでしょう。
模様に関する専門用語
※赤い模様には部位によって名称がつけられている。
緋盤の数
三段紅白。緋盤が3つに分かれている個体。これが2つだと二段、4つだと四段となる。
緋盤(ひばん)...赤い模様のこと
サシ...頭部より白地と緋盤の境目。白いウロコの下に赤いウロコが挿しており、赤が透けて見える(イラスト参照)。
キワ(際)...緋盤と白地の境目で、尾のほうにある境目を後ろギワ、横にある境目を横ギワと呼ぶ。
白いウロコと赤いウロコが重なっている部分がサシ。(右が頭部)
緋盤が消えやすいウロコの特徴
※個体によって緋盤が消えたり、小さくなるものがある。それは普通戻らないので、注意して観察しよう。
緋盤が濃く、白地の抜けもよい個体。一見よさそうではあるが...
よく見ると中央の緋盤のキワから数枚、赤いウロコが飛び出している。さらに詳しく見ると、飛び出したウロコは全体が赤いのではなく周辺が白い。このような「キワの悪い」個体は、将来的に緋盤がなくなる可能性もある。
この個体も緋盤のキワが乱れ、一部の模様の赤みが抜けて緋盤の消失が進んでいる。
体型で見る個体選び
すべての錦鯉に当てはまる体型のチェックポイント。イラストのような鯉はなるべく選ばないようにしたい。
(イラスト/松野卯織)