ウサギの夏バテ・熱中症対策6選

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ふわふわで手触りのいい毛並みが魅力の一つでもあるウサギさんですが、そんな毛皮を常に着ているウサギさんにとって、夏の暑さや湿気は大敵です。
夏バテや熱中症になってしまいやすいウサギさんには過ごしにくい日本の夏を快適にするための対策をお話しします。

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ウサギの夏バテ・熱中症ってどういうもの?

動物の体は皆、その機能を保つために外気の状態に関わらず体温を一定に保とうとしていて、そのために常にエネルギーを使いつづけています。そのため暑さが過剰であったり長引いたりする環境で体に負担がかかり、体調を崩してしまった状態を夏バテと呼びます。
動物は毛皮に覆われていますし、体温を下げるしくみが人間よりも弱く、夏バテしやすくなっています。
特にウサギの場合は肉球が無い、舌を出しての呼吸をしないなど、体温発散の手段が少ないため、暑さにはかなり弱く夏バテしやすいうえに、食欲がなくなり食べられなくなると重篤な病気を引き起こすことがあり、しっかりと対策が必要なのです。
熱中症は動物が高温にさらされたときや体温放散がうまくいかなかったときに起こってしまうもので、真夏にエアコンをつけず出勤した、少しだけと思って外にケージを置いていたなどによる発生が見られますが、重症になると脳や腎臓が障害され、死に至ってしまうことすらあります。

夏バテも熱中症も環境のコントロールがしっかりできてさえいれば避けることができます。ウサギさんの健康を守るためには、早めに対策しておくことをお勧めいたします。

ウサギの「暑い」のサインってどんなもの?

  • 暑いため、土に穴を掘って体を埋めて涼んでいるウサギ

では、ウサギさんが暑がっている状態とはどの様なものでしょうか。

冷たい床などに体を伸ばして横になっている・水を飲む量が増える

暑いと、涼しいところにいたいと思いますよね。ウサギさんも同じで、暑いなら冷たい場所で体の表面積を増やし、熱を発散しようとしたり、水を飲んだりします。尿の量が多くなったことから飲水量の増加に気付くことも多いようです。

呼吸が荒い

暑くなってくるとヒトでも呼吸が荒くなることがありますが、本来ウサギは犬のように口を開けての荒い呼吸はできません。軽度に呼吸が荒い程度なら涼しくすれば回復しますが、もし犬の様な呼吸をしているなら非常事態ですので、暑さのためならばすぐに体を冷やす必要がありますし、他の原因でも重篤な疾患の場合がありますので、見つけたらすぐに病院に連絡が必要です。

走って頭を揺らし、耳を振る

ウサギの体温調節機能のほとんどはその大きな耳に委ねられています。耳にたくさんの血管を張り巡らせ、外気で血液を冷やしているのです。なので、ウサギさんは暑いと感じると頭を振ったり、歩き回ったり、ときには走ることで耳に風を当てようとします。

  • 耳に血管がかなり通っていることがわかります

では、ウサギさんにこの様な行動が見られたとき、つまり暑そうにしているときはどうすればいいのでしょうか。
ぐったりしているなど、様子がおかしいなら即座に体を冷やし、病院に連れていかねばなりませんが、ただ暑がっているだけならば、以下の様な対策をしてあげられるとよいでしょう。

暑さ対策①エアコンで温度調節

ウサギは人間よりも暑さに弱いため、人間が適切と感じる温度であったとしても暑く感じる場合があります。上記の様な暑がっている様子があれば、設定温度をウサギさん向けに低めに設定し直す必要があります。

暑さ対策②冷感マットやプレートを置く

エアコンの温度を下げても室温を、うまく調節できないことがあります。そんなときは、ウサギさん自身で涼を取れるよう市販の冷感プレートなどを設置してあげるとよいでしょう。かじってしまっても安全な商品を選ぶ様にしましょう。

暑さ対策③風通しをよくすることも忘れずに

ウサギは耳に風を当てることで体温の放散を行なっているため、「風通しが良い」状態が体温調節の助けになります。そのため扇風機も有効ですが、直接風が強く当たらないように気をつけましょう。

暑さ対策④ケージは直射日光が当たらない場所に置く

真夏に直射日光が当たると、エアコンが効いていたとしても想像以上の高温になってしまうことがあるため、直射日光が当たる場所は避けて設置しましょう。夏は「暑くない」のが最優先です。

暑さ対策⑤ひんやりハウスを作る

水を入れたタッパーを凍らせてケージの上や下、横に置いたり、その冷気を閉じ込めるためのハウスを作ったりといった工夫をされている方も見受けられます。氷を使うと冷え過ぎてしまう恐れもありますのですが、ウサギさんが自由に氷から離れられるのであれば、有効な対策となります。
ウサギさんのケージに氷を取り付けられる様に工夫をしておくと、災害や何らかの事故がありエアコンがつけられないとき役立ちます。ペットボトルやタッパーなどに水を詰め凍らせて冷凍庫に常備しておくと安心です。

  • こんなポット型のひんやりハウスもいいですね。

暑さ対策⑥ファーミネーターでブラッシング

ウサギさんには丈夫な上毛と防寒に役立つ下毛(アンダーコート)が生えています。夏になるとアンダーコートが薄くなり(夏毛になり)暑さに対応しますが、室内で飼育しているウサギさんはうまく毛代わりできない、つまり夏になってもアンダーコートがうまく抜けてくれないことがあります。
通常のブラッシングだけでは抜けた毛しか取り去ることができないので、この様な時はファーミネーター等のアンダーコートを効率的に除去できるブラッシングをして夏毛に近づけることで暑さ対策をしてあげる必要があります。

まとめ

ウサギは暑さには弱いため、夏の暑さ対策が必要です。 その対策は大きく分けると下の3つ。

①環境の対策
ウサギさんは耳に風を当てて体温調節をしているので、居場所であるケージの置き場は直射日光の当たらない風通しの良い場所であることが重要です。また、ひとより暑さを感じやすいためエアコンの設定温度をウサギさんむけに考えてあげる必要もあります。

②設備の対策
冷感マットや氷などを設置してウサギさん自身が自分で調節できるような設備も有効です。

③毛皮の対策
体から熱を放散しやすくするためにファーミネーターなどのブラシで余分な毛を除いてしまうことも有効になります。

この三種類の暑さ対策を組み合わせて、あつい時期も乗り越えていきましょう!