ラブラドールレトリーバーの毛のお手入れのヒント

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ラブラドールレトリバーは、優しい家族愛に溢れた性格で世界中で愛されている犬種で、盲導犬としても活躍しています。JKC(※1)では、ラブラドールレトリバーの被毛は全体的にブラックであるか、イエロー色、レバー色、またはチョコレート色と定めています。

今回は、ドッグヘルスアドバイザーや動物介護士資格、犬の管理栄養士など数多くのペット資格を保有する動物プロフェッショナルが、ラブラドールレトリバーの毛のお手入れのヒントについて紹介します。

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ラブラドールレトリバーの被毛の特徴

ここでは、ラブラドールレトリバーの被毛の特徴を紹介します。ラブラドールレトリバーは抜け毛が多いので、定期的なブラッシングが必要な犬種ですが、短毛なので日頃の毛のお手入れでは皮膚に刺激を与えないように工夫することが大切です。

アンダーコートがあるので抜け毛が多い

ラブラドールレトリバーは一般的に短毛ですが、ダブルコート(※2)犬種ですので抜け毛が多いのが特徴です。犬の抜け毛の80%程度が内側に生えているアンダーコートだと言われていますので、定期的にブラッシングをしないと部屋の掃除も大変になり、皮膚炎や皮膚病の原因にもなります。

特に毛の生え変わり時期である換毛期は、ブラッシングと部屋の衛生管理が重要になります。

短毛種でサマーカットする必要はない

ラブラドールレトリバーは、短毛で毛が伸び続けるような犬種ではないため、トリミングでカットやサマーカットをする必要はありません。

夏を中心にサマーカットをする飼い主さんもいますが、被毛には皮膚を守るだけでなく体温調整を正常に行うための重要な役割がありますので、ラブラドールレトリバーの被毛はカットしないようにしましょう。

ただし、走ったり歩行時に滑らないように足の裏の毛をカットしたり、衛生面からお尻部分の毛のカットのみ必要です。

また、ラブラドールレトリバーは股関節形成不全の好発犬種ですので、特に関節への負担軽減のためにも足裏の毛のカットは効果的です。肉球周りの被毛カットは、犬の足裏の被毛用カット用バリカンがおすすめです。

部分的に長い被毛がある

ラブラドールレトリバーは、胸を中心に部分的に長い被毛があります。こちらも、カットする必要がないため、ブラッシングやシャンプーケアのみ行なってあげるようにしましょう。楽しみがあって、これがストレス解消になることです。
牧草が汚れにくいのも良い点です。

ラブラドールレトリーバーの毛のお手入れのヒント

一言でラブラドールレトリバーと言っても、毛質には個体差や年齢による差があります。ここでは、ラブラドールレトリバーの被毛のお手入れのヒントについて紹介します。

ラブラドールレトリバーのシャンプーは月一度が目安

ラブラドールレトリバーは遊ぶことが好きな犬種ですが、遊び方や室外で遊ぶ頻度、汚れ具合によって毛のお手入れ頻度は異なります。トリミングサロンでシャンプーをする場合は、月一度〜2ヶ月に一度が目安です。あまり汚れない場合は、2ヶ月に一度で十分です。

シャンプーをしすぎると皮膚が乾燥して臭いやフケが生じやすくなるので、愛犬の状態をみながらシャンプー頻度を調整してあげましょう。

また、最近では自宅でシャンプーする方も増えていますが、自宅でシャンプーする場合はお風呂場で37℃前後のお湯でシャンプーするのがおすすめです。熱中症にならないよう、冬場でもお風呂場の窓をしっかりと開けてシャンプーをしてあげましょう。

シャンプー後は、タオルドライ後にしっかりとドライヤーをしてあげないと、皮膚病や皮膚炎、異臭の原因になるので注意が必要です。

なお、夏場のドライヤーは熱中症リスクを高めるので、冷房のきいた室内で行いましょう。最近でははやく乾かすことのできる業務用の犬用ドライヤーが市販で販売されているので、活用するのも良いでしょう。

定期的にラバーブラシと獣毛ブラシで毛のお手入れ

ラブラドールレトリバーは、換毛期に関わらずアンダーコートが抜けやすいので、定期的な毛のお手入れが必要です。被毛が短いため、ブラッシングでは皮膚を傷つけにくいラバーブラシ(※3)や獣毛ブラシ(※4)を使用しましょう。

また、ラバーブラシや獣毛ブラシはブラシ部分が短く、皮膚に過度な刺激が加わらないブラシを選ぶことが大切です。強く擦るようにブラッシングするのは絶対にやめましょう。その他、ブラッシングをした後は、犬用のボディタオルで拭いてあげると汚れ対策にも効果的です。

ラブラドールレトリバーは抜け毛対策が必要

ラブラドールレトリバーは、被毛が伸びやすい犬種ではありません。しかし、アンダーコートがあるため、数日に一度の簡単なブラッシングをしましょう。

抜け毛を除去してあげないと、ダニやノミ、またはそれらの糞やハウスダスト、土やほこりがつきやすくなり、アンダーコートが抜け落ちて部屋の掃除も大変になります。
また、換毛期は愛犬の抜け毛の状況を見ながら、ブラッシング頻度を多くしましょう。換毛は犬の毛が生えかわることです。この時期は換毛期と呼ばれ、基本的に1ヶ月程度の間に古い被毛がたくさん抜けます。換毛期の7月前後や9月〜11月頃(犬によって異なる)の年2回は、できれば毎日ブラッシングしてあげることをおすすめします。

日常の毛のお手入れはボディタオルがおすすめ

前述でシャンプーのしすぎは、異臭やフケの原因になることを紹介しましたが、皮膚に必要な油を必要以上にシャンプーで除去してしまうと、フケや異臭が生じやすくなります。また、体が不足した皮膚の油分を分泌しようと、さらに油っぽい皮膚になり毛がベタつくこともあります。

そのため、ドッグランや散歩で汚れてしまった場合は、シャンプー頻度を多くするのではなく、ペット用のボディタオルで、軽く体を拭いてあげると良いでしょう。皮膚が弱い犬の場合は、低刺激の大判ボディタオルがおすすめです。

ラブラドールレトリバーの場合は被毛が短いので、大型犬用の大判ボディタオルであれば数枚できれいに毛のお手入れをすることができます。

毛のお手入れには食事管理も大切

意外かもしれませんが、毛のお手入れには食事管理も大切です。

フケが多かったり皮膚が弱いラブラドールレトリバーの場合は、皮膚の健康維持に役立つオメガ3脂肪酸(EPA・DHA)が入っているドッグフードを与えたり、オメガ3脂肪酸サプリメントを活用すると良いでしょう。

なお、EPAやDHAは皮膚の健康だけでなく、炎症緩和や脳の健康維持にも効果的な成分だと言われています。

ラブラドールレトリバーの被毛ケアをしてみよう!

ラブラドールレトリバーは短毛種で、特に子犬の時は毛に皮膚からでた油分が付着してべたつきやすくなります。しかし、シャンプーをしすぎるとフケや異臭の原因になったり、一層毛がベタついてしまうことがあるので、毛のお手入れには注意が必要です。

今回紹介させていただいた内容を参考に、皮膚に刺激を与えすぎないケア方法で愛犬の毛のお手入れをしてあげてみてください。