ゴールデンレトリーバーの毛のお手入れのヒント

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ゴールデンレトリバーは、美しいゴールドの毛色や穏やかな性格で世界から愛されている犬種です。
JKC(※1)では、ゴールデンレトリバーの被毛はゴールド、またはクリームの色調と定めていますが、実際にはレッドやマホガニー色の被毛のゴールデンレトリバーもいます。

今回は、実際にゴールデンレトリバーを飼っているドッグヘルスアドバイザーが、ゴールデンレトリバーの毛のお手入れのヒントについて紹介します。

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ゴールデンレトリバーの被毛の特徴

ここでは、ゴールデンレトリバーの被毛の特徴を紹介します。ゴールデンレトリバーは抜け毛が多いので、定期的なブラッシングが必要な犬種です。

アンダーコートがあるので抜け毛が多い

ゴールデンレトリバーには、アメリカンタイプとイングリッシュタイプの2種類が存在しますが、いずれの場合も毛はダブルコート(※2)です。実は、犬の抜け毛の80%程度が内側に生えているアンダーコートだと言われています。

そのため、ゴールデンレトリバーは毛の生え変わり時期である換毛期に限らず、抜け毛が多いのが特徴です。

長毛種だがカットする必要はない

ゴールデンレトリバーは、長毛種ですがプードルのように毛が伸び続けるような犬種ではないため、トリミングでカットをする必要はありません。

滑らないように足の裏の毛をカットしたり、衛生面からお尻部分の毛のカットのみ必要です。

イングリッシュタイプはカールが多い

ゴールデンレトリバーの一種である「イングリッシュゴールデンレトリバー」については、毛質が短くウェーブがかっている犬が多いのが特徴です。

なお、毛の色は白〜クリーム色が多く、アメリカンタイプと比較すると毛がやや硬めで短い犬が多いと言えます。

被毛色が変化していく

ゴールデンレトリバーは、アメリカンタイプ、イングリッシュタイプともに成長により被毛色が変化していくのが殆どです。

子犬のライフステージの時は被毛色が薄い犬が多く、成犬のライフステージに入っていくにつれ、被毛色は濃くなっていきます。なお、老犬のライフステージになると、白髪が生えてくることはもちろん、部分的に被毛色が薄くなって顔を中心に部分的に白っぽくなっていくケースが多いのが特徴です。

ゴールデンレトリーバーの毛のお手入れのヒント

一言でゴールデンレトリバーと言っても、毛質には若干の差があります。ここでは、ゴールデンレトリバーの被毛のお手入れのヒントについて紹介します。

ゴールデンレトリバーのシャンプーは月一度が目安

ゴールデンレトリバーと一言で言っても、遊び方や室外で遊ぶ頻度、汚れ具合によってお手入れ頻度は異なりますが、トリミングサロンでシャンプーをする場合は、月一度が目安です。あまり汚れないゴールデンレトリバーの場合は、2ヶ月に一度でも問題ありません。

また、最近では自宅でシャンプーする方も増えていますが、自宅でシャンプーする場合はお風呂場で37℃前後のお湯でシャンプーすることをおすすめします。熱中症にならないよう、冬場でもお風呂場の窓をしっかりと開けてシャンプーをしてあげましょう。

シャンプー後は、タオルドライ後にしっかりとドライヤーをしてあげないと、皮膚病や皮膚炎、異臭の原因になるので注意が必要です。

日々のブラッシングはスリッカーブラシ

ゴールデンレトリバーは、換毛期に関わらずアンダーコートが抜けやすいので、日々のお手入れのブラッシングではスリッカーブラシを使用すると良いでしょう。

スリッカーブラシは、一般的には長方形の土台部分にクの字の形をしたピンがついています。長毛種の場合は、それほど心配する必要はありませんが、ゴールデンレトリバーと言っても犬や年齢によって毛の長さや毛の量が違うので、くれぐれも皮膚を傷つけないように気をつけてください。

強く擦るようにブラッシングするのもNGです。その他、ブラッシングをした後は、犬用のボディタオルで拭いてあげると汚れ対策にも効果的です。

ゴールデンレトリバーは部分カットが必要

ゴールデンレトリバーは、一般的に被毛が伸びやすい犬種ではありません。そのため、全身のカットをする必要はありません。

ただし、足裏とお尻は部分的にカットしてあげるようにしましょう。 足裏の肉球周りの毛を放置してしまうと、土やほこりが付きやすく、フローリングなど滑りやすい場所でさらに滑りやすくなります。

ゴールデンレトリバーは、股関節形成不全の好発犬種ですので、特に四肢や関節への負担は減らしてあげましょう。

なお、肉球周りの被毛カットは犬の足裏の被毛用カット用バリカンがおすすめです。
お尻の周りに関しては便の付着を防いで衛生的に管理するために、やや短めにカットしてあげると良いでしょう。普段飼い主さんがカットし慣れていない場合は、トリマーにお願いすることをおすすめします。

換毛期は毎日ブラッシングが必要

換毛は犬の毛が生えかわることです。この時期は換毛期と呼ばれ、基本的に1ヶ月程度の間に古い被毛がたくさん抜けます。

代わりに新しい被毛が生えてきますが、大量の毛が抜けて掃除が大変なので換毛期の7月前後や9月〜11月頃(犬によって異なる)の年2回は毎日のようにブラッシングすることが大切です。

ブラッシングを怠ると、被毛内にふけやノミ・ダニ、ハウスダストなどが絡まって、皮膚病や毛玉の原因になってしますので、しっかりとブラッシングで被毛ケアを行いましょう。

実際の愛犬ゴールデンレトリーバーの毛のお手入れ

ここでは、実際に行っている愛犬ゴールデンレトリバー(8歳)の被毛のお手入れ方法を紹介します。

愛犬の場合は毎日お庭でたくさん遊ぶので、寝る前に必ず犬用ボディタオルで入念に被毛のお手入れをしています。そのため、愛犬の場合はシャンプーは2ヶ月に一度実施しています。

シャンプーはお風呂場にシャンプー剤を入れてぬるま湯で薄めておくと、シャンプー剤を無駄に使用せずに済み、シャンプー自体も行いやすいのでおすすめです。

シャンプーをした後は、必ず入念に大判の人用ボディタオルでしっかりと水を切って、ドライヤーで入念に乾かします。なお、シャンプーをするときは目と鼻、耳にシャンプー剤やお湯が入らないように注意しましょう。

完全に被毛が乾いたら、ラバーブラシで再度不要なアンダーコートの除去を行います。また、被毛や皮膚が乾燥しやすい時期は、舐めても安心な犬用の無臭オイルを最後に使用します。

ブラッシングでは、毛玉ができやすい胸毛や耳の裏側の被毛を優しく入念にブラッシングします。最終ブラッシングでは、意外に乾いていない場所を発見できたり皮膚の状態を確認できるので、愛犬とコミュニケーションをとりながら楽しくケアを行ってみましょう。

ゴールデンレトリバーの被毛ケアをしてみよう!

ゴールデンレトリバーは、アトピー性皮膚炎を中心とした皮膚病にかかりやすい犬種です。日頃から自宅ケアを行うことで、病気の早期発見に繋がり、愛犬とのコミュニケーションにも役立ちます。

しっかりとケアできないと室内の掃除も大変になってしまい、異臭の原因にもなるので、愛犬の適切な被毛ケアを行いましょう。