カクレクマノミ飼育の魅力6つのこと

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海外のアニメ映画がきっかけで、日本でも大人気のカクレクマノミ。カラフルな体色と泳ぐ姿や、自然界で共生しているイソギンチャクの中から顔をのぞかせている姿がかわいいと、子供だけでなく女性にも人気のある海水魚ですが、原産地や種類などご存じでしょうか。
そして今カクレクマノミの飼育を考えている人は、飼育するために準備するものや、混泳可能な魚、飼育で気を付けるべきポイントをしっかりと理解されていますか?
この記事ではカクレクマノミの魅力から、飼育に必要なもの、飼育で注意すべき点までお話していきます

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カクレクマノミの原産地と特徴

カクレクマノミはサンゴ礁のある温帯から熱帯、フィリピンやインドネシア西部太平洋、日本の沖縄の海に生息しています。
イソギンチャクの中でくつろいでいる姿が有名ですが、これはイソギンチャクの毒に耐性があるため。この体質を利用して自分を食べる魚などから身を守るために、イソギンチャクで身を隠しているんです。
カクレクマノミが含まれているクマノミ類、実はふ化直後は全てオスの状態で生まれてくるのをご存じですか?
雄性先熟(ゆうせいせんじゅく)という、オスだけの環境でその群れの中で一番体が大きく強いものがメスに性転換するという、他の魚にはない特徴があります。

カクレクマノミの魅力

カクレクマノミはその外見だけでなく、独特の泳ぎも魅力のひとつ。上下に体を振りながら泳ぐ『ワッキング』という泳ぎ方がとても愛らしいというカクレクマノミファンは多いです。
イソギンチャクと同じ水槽で長期飼育していると、カクレクマノミがフードをイソギンチャクに食べさせるような、お互い助け合って生きている姿を見ることもできるんですよ。

カクレクマノミの種類

カクレクマノミはオレンジベースに白いバンドのものしかいないと思っていませんか?
繁殖が容易なため、オレンジ以外のカラーを固定させたり、バンドの幅が広い、というような品種も存在します。
ここでは代表的な5種類をご紹介しますね。

ノーマルタイプ

ショップでの流通量が多く、一番目にする機会の多い通常のカラータイプです。オレンジ色ベースの体に白いバンドが入っています。
ただし体の色に関しては、採取された場所や養殖場などによって色の濃さや赤みに差が生じることが多いです。

イレギュラーバンド

ノーマルタイプのカクレクマノミと比較すると、白いバンドの形状・入り方が乱れているもので、養殖されたものは個体差が激しい傾向にあります。
バンドのふちやヒレに出る黒色の濃さや幅も異なるので、水槽のワンポイントになってくれそうなお気に入りを探すのも楽しいですよ。

ブラックオセラリス

こちらはベースカラーがオレンジではなく黒いタイプ。
オーストラリアのごく一部の地域に生息している品種をブリードしたもので、水槽に1匹いるだけで全体の雰囲気を引き締めてくれます。
稚魚のうちは茶色っぽい色なのですが、成長するにしたがって少しずつ体の色が黒くなり、成魚になるころには完全に黒くなります。

ブラックアイスオセラリス

ショップでの入荷量が少ないためレア種ともいえる品種。オレンジ部分はあるものの、全体的に黒い色が強めで、白いバンドの形状や幅が乱れているのが特徴です。
こちらもブラックオセラリスのように、成長段階で黒色が強くなっていきます。

プラチナオセラリス

プラチナオセラリスは、口・ヒレだけがオレンジで、体中が白くなっている品種でレア度が高く、店頭で見かけることは稀です。
希少種なこともあり価格は1万円近くなることもあります。

飼育に準備するもの

カクレクマノミの飼育は、以下のような海水魚飼育で使用する設備が必要です。
基本的には熱帯魚飼育で必要なものに準じますが、飼育水が海水になるので人工海水の素や比重計といった商品が増えます。

  • 水槽・照明・ろ過器
  • 水温系
  • 水温維持のためのオートヒーターやクーラー
  • カルキ抜き・人工海水の素・比重計
  • 海水魚用のフード

混泳におすすめのお魚

クマノミは気が強く縄張り意識の強い種類が多いのですが、カクレクマノミは比較的性格がおとなしいので、他の魚との混泳は可能です。
混泳相手にはニセモチノウオなどのベラの仲間や、デバスズメダイ、ハタタテハゼ、マンジュウイシモチといった性格がおとなしく、カクレクマノミと同じくらいの大きさの海水魚がおすすめ。
別の種類でもカクレクマノミと同じくらいの大きさで形が似通っているものには攻撃的になることがあり、同種同士だと小競り合いや縄張り争いなどが起きることがあるので、オスメスのペアで飼育するのが無難です。
野生環境ではイソギンチャクと共生していますが、自宅で飼育する場合はイソギンチャクがいなくても飼育することができますよ。

購入する際に気を付けたほうがよいこと

カクレクマノミを購入するときは、体全体の様子や動き方などを注意深く観察して、元気で病気にかかっていないものを選びます。

  • かなり痩せている
  • 目が白く濁っている
  • 口がただれていたり、傷がある
  • ヒレがボロボロだったり、ヒレの色が濁っている・白い点がついている
  • 全体的に体色が褪せている
  • 体の表面に血のにじみや穴が空いている・傷や白いものがついている
  • 水槽の底でじっとして動かない、他のクマノミと比べて動きが早すぎる

上記のようなものは、弱っていたり病気にかかっている可能性があるので、購入を避けるようにしましょう。

まとめ

カクレクマノミの原産地は温帯から熱帯のサンゴ礁のある海域で、野生のものはイソギンチャクと共生していますが、自宅で飼育する場合はイソギンチャクなしでも飼育可能です。
カクレクマノミは一般的によく知られているノーマルタイプのほかにイレギュラーバンドやブラックオセラリスなどといったちょっと変わった品種やレア種も存在します。
飼育設備は一般的な海水魚飼育用の水槽やろ過器等が必要ですが、迷ったら海水魚飼育セットとして販売されている機材が揃っている水槽がおすすめですよ。
カクレクマノミは温和な性格なので、他の海水魚と混泳させやすいですが、同じくらいの大きさで姿が似ている魚や、同種同士だとトラブルが起きることがあるので、1つの水槽に1ペアで飼育するのが上手に飼育するポイントになります。