金魚の繁殖のヒント5選

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メダカや熱帯魚は自宅飼育でも繁殖しやすい品種がいますが、金魚を自宅で繁殖させた、という話はあまり聞かないから金魚の繁殖は難しいと思っていませんか?
しかし金魚も、繁殖に適した環境をつくり、オス・メスのペアをつくることで、自宅で繁殖させることが可能なんです。
金魚飼育に慣れてきて、飼育スペースに余裕があるのなら、金魚の繁殖にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
この記事では金魚の繁殖を成功させる5つのコツについて解説していきます。

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オスとメスの見分け方

金魚を繁殖させるためには、ペアを作らなければなりません。そのためには自宅で飼育している金魚や、これから購入する金魚の性別の見分けが大切です。
金魚はふ化してから2~3年くらいかけて、繁殖が可能な成魚に成長していきます。繁殖が可能な状態になるまでは、プロでも外見から雌雄の見分けが難しいんです。十分に成長した金魚なら、次の判別方法でオス・メスを見分けることができますよ。

金魚のオスの特徴

金魚の雄が繁殖可能な状態になると、まずエラや胸びれのような固いところに「追い星」という、白い点が出てきます。白点病のように見えるのですが、白点病の場合は体全体、ヒレなどにも発生しますが、追い星は固い部分にしか現れません。

金魚のメスの特徴

メスはオスと比べると、尾びれが短めでお腹がふっくらとしているので、全体的に丸い体形をしています。追い星は出現しません。またフンが太目なことが多く、繁殖可能になったときは、お尻近くに交尾・排卵するための卵管が出てきます。

金魚の繁殖を成功させる5つのコツ

金魚の繁殖を成功させるコツは、性別をしっかりと判断することだけではありません。繁殖に適した水温・水質を維持、産卵に成功したのなら、ふ化した稚魚を死なせないような環境作りや稚魚専用のフードを使うことが重要です。
金魚繁殖の5つのコツはそう難しいものではないので、繁殖開始前に覚えておきましょう。

金魚の繁殖を成功させるコツ1:水温調節

金魚は年2回、春(4~6月上旬ころ)と秋(9月下旬~10月上旬ころ)の早朝に産卵します。産卵に適した水温は18~25℃なので、水温が低すぎる場合はテトラの「金魚オートヒーター50W」のような、水温を一定に保ってくれる水槽用のヒーターで水温を上げることで、産卵を促しやすくなりますよ。
親と卵を別にしてふ化専用の容器で卵・稚魚を育てる場合は、容器の水深は15~20cmくらいが適量ですが、すぐに水が濁ったり悪くなるので、水替えをしっかり行いましょう。

金魚の繁殖を成功させるコツ2:繁殖を促進する水つくり

金魚を繁殖させるときも、水質は重要なポイントです。水槽の水が汚れていると、せっかく産卵した卵に水カビが生えてしまうこともあるんです。
また親となる金魚の健康状態が悪くなれば、産卵しにくくなることもあるので、繁殖期間中もしっかりと綺麗な水を維持していきましょう。
繁殖期間中も普段使っている水質調整剤で、水の状態を維持するだけでも大丈夫です。
しかし産卵を促すような環境をしっかり作りたいのであれば、「テトラ バイタル」のように、飼育だけでなく繁殖や成長に適した水を作りやすくなる、市販の水質調整剤を使うのもよいですよ。

金魚の繁殖を成功させるコツ3:人口水草で産卵床や稚魚の隠れ家を

金魚は卵を水草や浮草の根に産みつけるので、「カボンバ」などの水草や、「ホテイアオイ」といった浮草を水槽に入れてあげましょう。
金魚は自分が産卵した卵や、ふ化した稚魚を食べてしまうので、卵や稚魚の生存率を上げるためには、親と卵・稚魚を別水槽で飼育します。
水草や浮草は親に食べられないよう逃げ込む、稚魚同士のいじめから逃げる場所、人影などから逃げてストレスを軽減させるアイテムにもなるので、水槽に入れてあげましょう。
ショップで販売されている自然のものが難しい場合は、テトラの「アートプラント AP-1」のような、人工水草でも大丈夫です。

金魚の繁殖を成功させるコツ4:稚魚がフィルターに吸い込まれないように!

金魚の卵も実は呼吸をしていて、水槽内の水の循環が悪い場合や、水替えがうまくできず、酸素をしっかりと得ることができないと、死んでしまうことがあります。そのため水質維持・水中の酸素補給のために、ろ過フィルターを使うことはよくありますが、稚魚や卵は小さいため、ろ過装置の給水口に吸い込まれてしまう事故がよく起こります。
卵や稚魚のいる水槽でろ過フィルターを使うときは、給水口にストッキングや排水溝用ネットをかぶせるといったことで、吸い込み事故を減らすことができますが、しっかりと対策をするのであれば、テトラの「ストレーナーフィルター」のように、市販の給水口カバーを使用することをおすすめします。
卵・稚魚への酸素供給だけならろ過装置を使わず、テトラの「コンフォートエアーシリーズ」と「エアーストーン」を使って弱めにエアレーションをするだけでも大丈夫です。

金魚の繁殖を成功させるコツ5:稚魚用フードを準備

卵は水温が20~25℃なら7日前後でふ化していきます。
金魚の稚魚はふ化したときはとても小さく、最初の数日間は水槽の壁面近くでじっとしていることが多いですが、次第に遊泳しはじめます。
稚魚にフードを与えるタイミングは、遊泳し始めてから。しかし親と同じ金魚専用のフードが大きすぎて食べることができません。
初めのうちは、稚魚の口にはいるテトラの「ブラインシュリンプエッグス」をふ化させた幼生や、「テトラフィン ベビー」のような、稚魚専用の細かいフードを与えましょう。

まとめ

金魚は1回の産卵で100個以上の卵を産みます。生まれてふ化した稚魚をすべて育てるのは大変ですし、金魚飼育初心者さんには難しいため、最初は50~100個くらいだけ残して繁殖させるのがポイント。
自宅で飼育できない場合は、引き取り先を探さなければならないので、繁殖させる前に引き取ってくれる人やショップなどを探しておきましょう。
稚魚は親の口に入らない大きさになれば、親と一緒に混泳させることもできます。産卵からふ化、稚魚飼育は親以上に手間がかかりますが、稚魚から育てることでより金魚に愛情を感じるようになりますよ。
今回お話した金魚繁殖のコツを抑えて、金魚の飼育に慣れてきたら繁殖にチャレンジしてみてください。