初心者でも安心!カクレクマノミ等の海水魚の飼育準備リスト7選

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水族館や映画、テレビ番組などで見たカクレクマノミやスズメダイなどがかわいらしく、自宅で飼育しようと思っても、機材や魚をどこで購入すればよいのか、海水魚飼育の基本が分からなくて悩むマリンアクアリウム初心者さんは多いです。
そんな人のために、この記事では海水魚の入手方法や値段、必要な設備から、お世話やメンテナンスについて解説していきます。

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海水魚の入手方法・値段

一般家庭で飼育可能な海水魚は、アクアショップや海水魚専門店、ネット通販などで購入が可能です。実際に自分でお店に行って魚の状態をチェックして、好みの色・柄のものを選ぶのが一番ですが、近くにお店がない場合はネット通販を利用しましょう。
しかし通販の場合は魚の状態などはショップ店員が確認する、自分で色や柄などを選べない・輸送中に死んでしまうことがある点に注意する必要があります。
一般家庭で飼育可能な海水魚の値段は種類や販売時期、サイズなどによって異なりますが、海水魚飼育初心者さん向きな品種の値段は以下の価格帯で販売されていることが多いです。

  • カクレクマノミ:1匹900円~2,200円
  • スズメダイ:1匹350円~1,800円
  • ハゼ:1匹800円~4,500円
  • ハギ:1匹1,600円~6,500円

海水魚は全体的に熱帯魚よりも価格が高く、養殖よりもワイルド(天然)もののほうが高くなり、希少性の高いカラーのものだと1匹1万円を超えるものもいるんですよ。
自分で海に行って採取することも可能ですが、野生のものは人工飼料に慣れさせなければならないという手間がかかり、それに加え病原菌や寄生虫がついている可能性も高いため海水魚飼育初心者さんは飼育失敗をしやすいです。こういう失敗を回避するためにも、ショップで購入することをおすすめします。

必要な飼育設備

メダカや金魚、熱帯魚のように海水魚飼育でも水槽のほかに最低限必要な飼育設備があります。最初に自分が飼育しようとしている海水魚やサンゴ・イソギンチャクなどに必要なものを調べておくと後で慌てて購入することがなくなりますよ。
今回ご紹介するのはカクレクマノミやスズメダイ、ハギ、ハゼなど海水魚飼育初心者さんでも飼育しやすい魚に必要最低限の飼育設備です。海藻の育成も行うのであれば、これからご紹介する設備のほかに海藻用の鉄分やヨウ素などの添加剤が必要になります。

水槽・照明・ろ過器

熱帯魚と同じように海水魚飼育でも水槽のほかに専用の照明とろ過器が必要になります。
照明は魚の飼育はもちろん、サンゴやイソギンチャクを育てるためにも必要です。しかし、サンゴやイソギンチャクは必要とする「光の波長」があるため、購入時はライトの波長もチェックしましょう。飼育期間が長くなれば排泄物などで水が汚れてしまうため、ろ過器も必須です。
「最初は小さな水槽で」と思っている海水魚飼育初心者さんは多いですが、水槽が小さいと飼育水の量が少ないので水が汚れるスピードが速くなるため、初めのうちは水質を維持しやすい60cm水槽での飼育をおすすめします。
初めて海水魚を飼育するなら、水槽とLEDライト、ろ過器がセットになった『テトラ ラウンド グラスアクアリウム600 LEDセット』がおすすめ。

ガラスフタやフック、エサ、水質調整剤なども付属しているので、機材選びで迷うことなく、すぐに水槽立ち上げの準備ができます。
ガラス面の角が丸いので、ぶつかってもケガをしにくく、やわらかい雰囲気を作ってくれますよ。

海水魚のエサ

一般的にマリンアクアリウム初心者向けで飼育しやすいとおすすめされる海水魚で販売されているものは、人工エサに慣れているものがほとんど。種類やエサの嗜好などからエサを選びますが、飽きるのを防ぐために、複数のエサを交互に与えたり、たまに違うエサをおやつとして与えるのもよいでしょう。
人工エサのおすすめは『テトラ マリン ミニグラニュール』、『テトラ マリン フレーク』、『テトラ マリン メニュー』の3つ。

こちらの商品はカクレクマノミやハゼ、スズメダイ、ベラなどといった小型の海水魚用のエサ。沈下性の小さな下流タイプで、沈み方が緩やかなため中層~低層を泳ぐ魚に向いています。

こちらの商品は小型~大型まで、すべての海水魚に適した栄養バランスを考えて作られたエサ。健康面だけでなく美しい色彩を引き出すこともしっかりと考えられていますし、フレーク状なので小型の海水魚でも食べ残しが少ないですよ。

こちらの商品は以下の4種類のエサを1つのパッケージにまとめています。

  • ビタミンを強化した主食用
  • 植物成分を多く含んだ海藻強化主食用
  • 顆粒タイプで緩やかに沈む沈下性の主食用
  • 天然ブラインシュリンプを凍結乾燥させた天然食

容器の中で4室に分けられているのでロータリー式のフタを回すだけで、中身を取り出すことができます。飼育している海水魚がエサに飽きるのを防いだり、混泳水槽で嗜好の違う魚を飼育するときなどにおすすめです。

水温計

海水魚も熱帯魚と同じく飼育に適した水温があるため、水温を一定に保つ必要があります。水温管理のためにアクアリウム専用の水温計を使いますが、アナログよりも数字が見やすいデジタルのものがおすすめ。
テトラの『デジタル水温計』は、液晶画面が大きくて文字が見やすく、コンパクト設計なので水槽レイアウトの邪魔になりにくいですよ。

オートヒーター・クーラー

海水魚飼育での水温は魚の体調に影響を与えやすいため、水温を一定に保つために水温が低すぎるときはヒーターを、高すぎるときは水槽専用のクーラーを使って水温を調整しましょう。

ヒーターなら『テトラ ICサーモヒーター』シリーズだと、水温設定が可能です。
ICが内蔵されているので、自動で20~35℃の範囲内で水温を管理してくれますし、誤作動防止機能もついています。

クーラーは、『テトラクールパワーボックスCPX75』や『テトラクールタワーシリーズ』がおすすめ。
テトラクールパワーボックスCPX75は冷媒とコンプレッサーを用いた本格クーラーで、別途ヒーター専用の差込口もあってサーモスタット機能付きです。テトラ クールタワーシリーズはペルチェ素子を使用した簡易タイプの水冷器、水槽サイズに合わせたサイズ展開です。

カルキ抜き・人工海水・比重計

海水魚飼育で人工海水を作るために使う水道水は、事前に『テトラ パーフェクトウォーター』でカルキなど海水魚に悪影響を与える成分を中和しておきましょう。

また『テトラ ナイトレイトマイナス (海水リサイクル)』のような、水質を安定させて、水換えの頻度を減らすことのできる水質調整剤も併用すると、水が悪くなる速度を遅くしコケの発生を防ぎやすくなります。

海水魚飼育は海水を使うので、海水魚飼育専用の人工海水の素『テトラ マリンソルト プロ楽々水替パック』で海水を用意しましょう。
こちらの商品は小分けされているので劣化しにくく、すぐに水に溶けるので水槽の立ち上げや水換えでも使いやすいですよ。また各種ミネラルが豊富なだけでなく、リン酸塩や硝酸塩が無添加、pH緩衝能力も優れているので海水魚や無脊椎動物の飼育に適した海水を作ることができます。

この比重計は比重と塩分濃度を同時に計測できる優れもの。手を濡らすことなく、2色の目盛りで±0.001の測定が可能です。人工海水はハギやカクレクマノミなどを飼育するのに適した比重・塩分濃度で作る必要があるので、『テトラ ハイドロメーター』でしっかりと計測しましょう。但し、針に気泡が付くと誤差が大きくなるので、予め本体丸ごと水に数時間から1日水に浸しておくと、気泡が取れやすくなります。ご注意ください。

水槽の立ち上げ方

海水魚水槽の立ち上げは簡単で、まずは水槽にろ過フィルターやヒーターなどの機材、底砂やレイアウト商品などを設置ます。そして天然の海水の比重・濃度に近い人工海水を用意し、水槽に入れましょう。
このまますぐ魚を入れてしまいたくなりますが、まずは水質を維持するための、ろ過バクテリアを発生させなければならないので、2週間ほどろ過器を回して飼育水を循環させろ過バクテリアが増えるのを待ちます。
2週ほど経ったら、水質測定キットを使ってアンモニアや亜硝酸塩濃度を測定して、水質に問題がないことを確認してから魚を入れます。
海水魚飼育に必要な人工海水の作り方については、下記の記事にて解説しております。

これだけおさえれば大丈夫!海水魚の飼育水の作り方3つのポイント

海水魚飼育が初めてという人に向けて、人工海水や水質調整・海水魚水槽での水替えのポイントについてお話していきます。

イソギンチャクについて

テレビや水族館などでカクレクマノミとイソギンチャクが共生している姿を目にすることが多いですよね。その容姿から岩場に定着している植物だと思っている人は多いですが、実は刺胞動物門の花虫綱・イソギンチャク目に含まれている「動物」なんです。
じっと一か所に生息していると思われがちですが、筋肉があるので水槽内を静かに移動するので、知らないうちにサンゴの上に乗っている・ストレーナーなどに詰まるといった事故が起こることがあります。
また毒のある「刺胞」を持っているためサンゴを弱らせてしまうことが多く、クマノミのように共生している種類以外の魚を毒で弱らせて食べてしまいます。特にハゼ類やタツノオトシゴなどは同じ水槽に入れると食べられてしまうので、混泳は避けましょう。
またとても綺麗な水を好むのに、水を汚しやすく、育てるためには強い光が必要です。しかし光の強さや波長が合っていないと色が飛んでしまうため、海水魚飼育初心者さんだと飼育難易度がやや高めな生き物といえるでしょう。

もしもイソギンチャクとカクレクマノミを飼育したい、というのであれば、カクレクマノミだけの水槽で共生可能な飼育難易度の低いサンゴイソギンチャクやタマイタダキイソギンチャクなどから飼育を始めることをおすすめします。

海水魚のお迎え方

ショップや通販で購入した海水魚は、ビニール袋に入れられていることがほとんどです。生き物の飼育が初めてという人の場合、そのまますぐに水槽に海水魚を入れてしまいがち。
新しく水槽に入れる海水魚は飼育水槽とは別の容器に海水とエアーを用意して、まずは別容器で病気やケガをしていないか、泳ぎ方がおかしくないかなど海水魚の様子を1~2時間観察します。
特に問題がなく元気なら水合わせを行ってから、ヒレや体に傷をつけないよう専用のアミですくって飼育水槽に移します。
病気やケガなどが見つかった場合は、市販の魚病薬を使用して治療してから飼育水槽に入れましょう。

お世話、メンテナンス

新しい水槽に魚を入れた日は、環境の変化などから敏感になっていてエサを食べてくれない可能性が高いです。
そのためエサは翌日から、1日2~3回くらいに分けて、少しずつ与えます。このときエサの食べ残しがないか、しっかりと食べているかなどもチェックして、魚の様子を見ながら食べ残しのない量を与えるのも水の汚れを防ぐポイント。
海水魚飼育でも水替えは必須で、水換えの頻度は熱帯魚と同じく1~2週間に1度くらいのペースで大丈夫です。魚の調子が悪い、コケが発生してきているのであれば水槽内のごみ取りだけではなく、市販されている『テトラ テスト 5in1 マリン試験紙(海水用)』や、『テトラ テスト 炭酸塩硬度試薬』などを使って水質測定を行い、水質を確認して有害な成分が多ければ水換えをしましょう。 海水魚水槽の水質については下記の記事にて解説しております。

これだけおさえれば大丈夫!海水魚の飼育水の作り方3つのポイント

海水魚飼育が初めてという人に向けて、人工海水や水質調整・海水魚水槽での水替えのポイントについてお話していきます。

まとめ

熱帯魚飼育と同じで、海水魚飼育でも水槽だけでなくろ過フィルターや照明、ヒーターなどの設備が必要で、飼育するためには市販の人工海水の素で海水を作ってあげなければなりません。
海水魚飼育設備に迷ったときは、今回ご紹介した水槽セットを購入することで、すぐに飼育準備を行うことができます。
海水魚水槽で飼育可能な生き物には、イソギンチャクのように毒を持つものもいます。初心者さんはスズメダイやハゼ、ハギ、カクレクマノミなど飼育しやすい魚からチャレンジしていきましょう。
カクレクマノミと自然界で共生しているイソギンチャクは、水槽内を動くこと、毒のある刺胞でサンゴや共生していない魚を弱らせてしまうことも。ハゼなどは弱らせたうえに食べられてしまうので共生している魚以外との混泳には向かず、海水魚飼育初心者さんには飼育難易度はやや高めなので、まず飼育しやすいサンゴなどから挑戦して、ある程度海水魚飼育に慣れてから、イソギンチャクの飼育にチャレンジすることをおすすめします。